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今昔きもの美に 触れて・・・眺めて・・・着こなして・・・   あなた色のコンテンポラリーな着物ライフはじめてみませんか
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さくら・桜・サクラ・・・

この季節を待ち焦がれて一年

山も川も町もうっすらとピンク色に染まる様を眺めれば

自然につぶやく・・・

「今年もありがとう!」

20数年前・・・

桜に祝福されながら、長男の小学校の入学式に着たお着物がこちら

薄いブルーグレー地の付け下げ訪問着

扇面に牡丹や侘び助椿が楚々と描かれたそのお着物を見て一目ぼれした記憶がまざまざと・・・

買い求めたお店は当時、地元では趣味の呉服として評判で、ご亭主はなかなかのこだわりの方だったかと

お客の好みを察し、お店の好みを取り入れたお品を上手に提案する・・・一言で言えばそんな感じでしたでしょうか

その頃家を新築したばかりで、庭木に色々珍しい木(苗木)を取り寄せるのが趣味だった私が、このお着物に描かれた花の魅力に惑わされてしまったのは当然のこと・・・?

特に好きだった花が、牡丹と侘び助でしたから・・・

白侘び助に胡蝶侘び助、紺侘び助にピンク侘び助

茶花としても好まれるように、その凛としてはかなげな姿には不思議な魅力あり

好みの柄の着物を纏うことで何かその花に包まれているような・・・

お着物とはある種そんな存在でもあると思うのです

そんな出会いがあったお着物を見ると、あの折のご亭主をも思い出して・・・

若き私に「着物のエネルギー」を教えてくれた方の一人であった、と

受け継いでいきたい、遺伝子です







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昔より遠州空っ風はつとに有名

意外に知られていないのが、三河木綿や遠州木綿

そしてざざんざ織り・・・

ざざんざ織は、浜松市中島町の平松実氏により創作された紬の織物です。平松氏は昭和3年、柳宗悦が提唱した民芸運動の一翼をになわんと、工芸的織物を創作を始め、手織のざざんざ織りを昭和4年に完成させました。
ざざんざは颯々とも書き、松風の音を表現したもので、当地の有名な松の下で足利将軍義教が「浜松の音はざざんざ……」と読んだことからその松がざざんざの松と名付けられたといいます。潮風に冴え、人々に美しさと安らぎを与える松にあやかって、平松氏はこの名を命名したといいます。

ざざんざ織は、2頭の蚕が共同で作った繭からとる玉糸と普通の引き糸を紡いで紡糸とするため、糸そのものに太さに変化があり、そのムラがさざんざ織独特の風合いとしなやかな手触りを生み出します。(あかね屋紹介文より)
                  
糸が太く、厚みがあるので、一年中単衣仕立てで着るのが常

今のような気温不安定の頃には重宝なお着物でもあり

こっくりとした深紫のざざんざに、栗繭のアンティークの昼夜帯を合わせたTさん

求めた時期はずいぶん違うのに、ドンピシャのコーディネートにしてしまうのはさすがです!

色と質にこだわる、大人の女性の魅力が後姿からも伝わってきて・・・

桜の季節、こんな装いも互いが引き立ちあうようで素敵かと





「和空」の教室は紹介で始められる方が多く、このJさんもSさんのご紹介

とっても明るく、色々なボランティアに参加されていて行動力のあるパワフルウーマン

そんな彼女も年末には原因不明の肩と腕の痛みに侵され大変でしたが、さすがに回復も早く、先月より復帰!

昨日は昨年歌舞伎座へ皆でお出かけの折、アンティークモール銀座でゲットしたお着物で練習を

リサイクルのお着物は総じて寸法的な問題が価格に反映されています

このお着物も実は標準よりだいぶ太目の寸法でしたので・・・

せっかくですから今回見幅を狭めることにしました

お品としては、とても手のかかった、今時にはない小紋ですから手を入れる価値あり

そんなお着物に載せたのがこちらのアンティークの塩瀬帯

年代ものの黒ですからそれなりの退色はあるものの、総じてきれいなお品

何よりもこの鳥の刺繍の素晴らしさ!

シンプルに金彩のみであしらった垣根?にスッとたたずむ姿

鳥の図案は昔よりよく使われるモチーフではありますが・・・

この空間の使い方に、時代の洗練された空気感がただよって・・・

おそらくこの金彩の部分はその当時もっときらびやかだった事と想像されるのですが、むしろ時を経てからの色使いを想定していたかのような、鳥の色使いとの絶妙のバランス感覚

理屈抜きに惹きつけられて・・・

道明でお誂えした柳染め色の帯締めを加え、ぐっと垢抜けたシニアの装いの完成です!








昨日突然頂いたお電話・・・

来月はじめに結婚式があり、着物で出席したいので、その着付けをお願いできないか、という趣旨のもの

披露宴は「アモンダン」で、とのこと

少しお話しするうちに、晒柿さん、クミンさんの話題も

「和空」にも足を運んでいただいたこともあったようなのですが・・・

土・日・月はショップ営業といいながら留守がちの事もあり(お店番は一人きりなものですから)、事前にお電話いただけると助かります、とお話した次第

聞けばお近くにお住まいのようで・・・

こんな風にブログをはじめて以来、思いがけないご縁をいただくようになりました

そろそろ(取りとめもないブログを)止めようかと思っている・・・そんなときにまたご縁を・・・

不思議なものですね

そして今日はクミンさんから「アモンダン」の桜開花情報がメールで届いておりました

桜好きな私がお花見、お花見、と騒いでいたものですから・・・

川沿いの桜も少し膨らんできていました

お天気と桜の条件に合わせて、お花見を決行するしかありません!

三日見ぬまの桜かな、と申しますから・・・

突然のお誘いになるかもしれません

それでも、教室の皆様、着物でお花見、ご一緒いたしましょうね!!!





先月、沖縄でとても素敵な織人とお会いする機会がありました

その方からの案内状が今日届いたのでお知らせをしたくて・・・

東京での催しのご案内です

ぬぬぬ市

鯨岡阿美子が愛した沖縄の染織家たち

私自身、鯨岡阿美子氏の事はまったく知らなかったので、この場で何もコメントすら出来ないのですが・・・

少し検索しただけでも、何かガーンと衝撃を受け、心がざわめきを覚えて・・・

またもう少し後に紹介出来れば、と思っていますがとりあえず共感させていただいた、私の思いと一致する言葉を少し紹介したいと思います

☆☆☆
人間は機能的でありたいものと、不機能的なものをドッキングしたい・・・それがポストモダンの時代

私は自分では何も作れない だから、人の作ったものに感動する

伝統とは創作なんですよ

「つくる」とは「創造」の「創る」です

☆☆☆

鯨岡阿美子

服飾評論家の第一人者として活躍。新聞記者の後、黎明期の民放テレビ局で、日本で最初の女性プロデューサーとなる。日本のプレタポルテの土台を築いた。編著として『文春実用百科 きもの──選び方ときこなし』などがある。
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