今昔きもの美に 触れて・・・眺めて・・・着こなして・・・
あなた色のコンテンポラリーな着物ライフはじめてみませんか
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名古屋のジョイントベンチャーの会社に就職して2年目の秋、いよいよ発表会の準備も大図目を迎えました
舞踊会(おさらい会)では(以前も少し書きましたが)、見に来てくださった方へのお土産を用意することが多く、それも名取披露のときはちょっと特別に用意するのがその頃の慣習だったようで(今もかも知れません?)・・・
まだまだこの世界のことはよく分からない”ひよっこ”ながら、何か記念になるものをと一生懸命考える毎日
会の費用とまきもの等の費用、すべて自分の働いたお金で何とかしなければ・・・家では英語の塾も開いて・・・
若さと目標があれば疲れは知らないときでした!
「鏡獅子」にちなんだもので・・・色々な候補の中から最終的に決めたのが、この "お抹茶茶碗"!
曲の中、お小姓 "弥生" が、茶のお手前をする振りがあり、そこからの発想でした
どなたの紹介だったのか全く覚えていないのですが、瀬戸の陶芸家の方にお願いすることに・・・
乳白の釉薬がぽってりとかかり、ひびの景色もなかなかかと・・・
予算も少ない中、箱書きも一つ一つして頂いて、たいそう立派な記念品になったのは嬉しい誤算でした!
名取名(芸名)を染め抜いた手ぬぐいも用意して、いよいよ稽古にも熱が入り、稽古用の獅子の"毛"を借り、狭いベランダで夜遅く、毛振りの稽古に明け暮れる毎日でした・・・
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演劇とか舞踊とか、本番の舞台を迎える少し前の時間、一番大切なのはたぶんマインドコントロール・・・
「心、技、体」 ・・・自分との孤独なたたかい・・・いかに自分が弱いかを思い知らされるときでもあり・・・
1週間後に会を控えて、少し気分を変えたくて、豊橋松葉町の「喫茶 フォルム」で開かれている、やまさきさんの個展へ・・・
着付けを始めて丸三年になる彼女は、「等迦会」という美術団体に所属して、”墨美” を探るべく?ここ数年あちこち個展や展覧会に出品されています
ご自分の作品展にはお着物で・・・たぶん彼女が着付けを始められたのはそれがきっかけだったのではないでしょうか
お母様や、おばさまからのお着物を色々お持ちでしたが、何をどう合わせたらよいか分からなくて、人前に着ていくのを躊躇されていたとか・・・少しのアドバイスと着付けのポイントをお教えするだけで・・・
もともと芸術的なセンスのある方ですから、今ではすっかりご自分の雰囲気での装いを楽しむようになられた様子
大胆な構図の墨絵の縁取りに、紫紺染めの布が・・・たぶんこれも着物を楽しむようになったからかしら?なんて勝手な想像を・・・
帯に描いたら映えるであろう作品もこれからどんどん出来ていくのでしょう
ホッと一息、静かなときを・・・久しぶりの「フォルム」は時間が止まっているようでした
作品展は今日と明後日(火曜日は定休日)まで
ちょっとそこまで着物でお出かけ・・・日中の暑いこの時期は、木綿の単衣のお着物がおすすめです!
江戸は昔からある意味職人達の町でもありました。人伝えですが平成の世になり、その数がめっきり少なくなったそうです。
螺鈿細工も例外でなく・・・1ミリにも満たない貝を土台に凹みを付けた中に埋め込み、磨き、平坦にする・・・
根気とこだわり・・・そんな細かな仕事をする職人が今いなくなりつつあるそうです。
写真はべっ甲に金蒔絵と、その螺鈿細工が施された帯留めです
螺鈿細工に比べると、蒔絵はある意味容易?・・・
べっ甲は熱を加えながら、表面をやわらかくして細かな貝を埋め込み、その柔らかなべっ甲の表面を傷つけないように、硬い貝を削って面(ツラ)を合わせる・・・
べっ甲細工はその昔、蔵前あたりに職人達が多く住んでいたそうで・・・
蒔絵職人と螺鈿職人、べっ甲職人、・・・今で言う、コラボレーションでしょうか?
各々のこだわりと技が合体されたものは本当に「恐れ入りました!!!」というしかない力が・・・
「技あり、日本!伝統の底力」 なんて番組もありましたが、いろいろな分野で職人を下支えするシステムこそ、今求められているもの・・・
まったく違う世界の私ですが、伝統の世界の継続の難しさを肌で感じているのは同様で・・・
和ブームがブームでなくしっかりもう一度根付くこと・・・それこそ、大事な日本の財産だと思うのですが・・・
国画会ー通称、国展といわれる絵画、工芸、写真等の日本最大規模の作品展は、毎年春開かれ、ここからは著名な作家達が生まれています
この工芸部は昭和2年に富本健吉のもと、近代日本美術の先達といわれています、柳宗悦、濱田庄司、バーナードリーチ、芹沢ケイ介、河井寛次郎等が名を連ね、この会の存在の大きさは今更言うに及ばず・・・
ほとんど毎年作品を出していた友人がこの会で賞を取り、案内状をいただきました
賞を取ったことは聞いていたので都合があえばこの受賞作家展に行くつもりでしたが、11月のはじめの自分の会を控えて、やはりちょっと無理かと思い電話で詫びを・・・
彼女いわく・・・写真集で自分の作品の写真を見たけれど、作品のよさが出ていないと・・・
柄がはっきりでていない、出なくてもいいものがでている・・・
カメラを通してみると、人間の目で見たのと違う見え方・・・見えるものが見えず、見えなくてもよいものが・・・
この感想は、実は私も同感で・・・
まったく違う世界ではありますが、舞台のビデオを見ると、同様の思いを・・・
「なま」 が一番だということです!!!
お出かけしたくなる様な陽気が続いています
色々な「なま」の刺激を受けて、明日へのエネルギーの糧に!・・・
この作家展の会期は10月25日(木)から29日(月)まで
場所は 元麻布ギャラリーにて
(地図等はギャラリーのホームページをご参考に)
帝釈堂の見事な木彫りの本堂の奥、長い長い手入れの行き届いた木の廊下を進んでいくと・・・
見事な回遊式の大庭園には秋のやさしい空気が漂い、しばしその静寂な、贅沢な空間に身をおき・・・
ふっとわが身に及んだ様々なことに思いをめぐらせ目を閉じれば・・・
自然と身体は庭と対峙して、煩悩とか、俗界から解脱したような、無の境地に・・・
こんな時間もやはりたまには必要かと・・・
寅さんの故郷としてあまりにも有名になった、ここ柴又ですが、このお寺にしても江戸時代から参拝客の絶えなかった名刹であることは訪れればなるほどと
近くには江戸川「矢切の渡し」やその向こう岸には伊藤左千夫の小説「野菊の墓」の碑が・・・
河川敷に広がる柴又公園のあたりはサイクリングロードにもなっており、「柴又七福神めぐり」 「寅さん記念館」 大正末期の特色ある和洋折衷の建物「山本亭」 など見所も色々と・・・
一度は訪れたい雰囲気の、柴又でした!
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