今昔きもの美に 触れて・・・眺めて・・・着こなして・・・
あなた色のコンテンポラリーな着物ライフはじめてみませんか
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文売りとは、思いをかける文、すなわち恋文売りのことで、江戸時代、これを買うと良縁を得るとか、商売繁盛するとか言われ、正月に京の市中を売り歩いていたそうです。
この作品は、八重桐という傾城の扮装をして、”しゃべり”という技巧で面白おかしく郭話を演じる作品で、中村芝翫さんや福助さんなどが得意としている演目かと・・・
なにぶんにも当時21歳の私には、遊女の色気など、粋さなど、まだまだ知るところでなく・・・
ただぼんやりと、その雰囲気というか、人となりを踊ることが出来ればと思いながら・・・
今にして思えばただの真似事をしていたに過ぎませんが・・・
この舞台が忘れられないのは、この時だけなのです!・・・舞台前日のリハーサルで風邪で高熱を出し、ぶっつけ本番、まだ微熱のある状態で舞台に上がったから・・・
歌舞伎舞踊の中でも長いせりふのある、この役で、のどを痛めた状態で勤めるなんて・・・本当に情けなく、お布団の中でふうふう言いながら本番は何とか頑張らねばと・・・
「・・・もう100年もたって後 松葉をそへて主さんあぎょう」 という最後のせりふを何とか言い終えると、もうのどはガラガラ痛くて・・・
もう一度踊りたい演目だと、今ならもう少しましに踊ることも出来るようになったかとも思いますが・・・
熱にうかされて顔が上気し、目もうつろなこの写真のような色っぽさは、今でもないのかもしれません・・・
「ずいぶん、舞台では色っぽかったじゃないか」 と、師匠に言わしめたのは、多分 「ねつ」のせいだったのでしょう!??
ともかくも、とても面白い踊りですので歌舞伎のお好きな方は、是非ご覧になってくださいませ!!!
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