今昔きもの美に 触れて・・・眺めて・・・着こなして・・・
あなた色のコンテンポラリーな着物ライフはじめてみませんか
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昨日は着付け教室の皆様に大勢お出かけいただき、有難うございました!
毎回終わるとあれこれと反省すべきことで翌日は落ち込むことが常・・・
舞台は完璧なんてことはありえないことだと分かっていてもやはり・・・
ただ、丁寧に、曲のイメージを伝えようと、今の自分の力で出来るだけのことはしたつもりですが・・・
今回は素踊りの曲という事もあり、衣装もかつらもその道のプロの方と相談して、自分色の「山姥」を表現したいな、とは思いました
通常「山姥」は "とのこ色" の屏風が使われることが多いのですが、予算の関係から、銀屏風なら会館にあるからということからスタート(笑)
銀屏風と相性のよい衣装は衣装やさんに、それをかつらやさんに見ていただいて、かつらの結い方をアドバイス頂き、全体のイメージをまとめる事に・・・
ドレスを着るときに、髪飾りとの調和を考えるように、舞台の着付け(衣装)とかんざしの関係も同様で、衣装から鬘の結い方、かんざしにまでこだわりを持って用意してくださるのも一流のプロならでは・・・
紗の上衣を着るか否かも前日のリハーサルまで迷っていたのですが、銀の屏風に白の衣装ではハレーションが起きてしまうとの先輩の助言から、"つぼおり"の形で羽織ることに決定
それぞれの道の経験者からの貴重なご助言と、連係プレーが無いと、ひとつのよい舞台は完成しないと改めて感じました
舞台は凝縮された勉強の場でもあるのです
日舞にはまったく関心のない息子が珍しく舞台を見に来てくれ、花のプレゼントを・・・
・・・会終えて、余韻に浸り、花眺む・・・
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薄い薄い、グレー地に、四季折々の花が型染めされたアンティークのこの着物
見てください!振りから真っ赤な紅絹が覗いて・・・なんとも色っぽいものですね!
お袖の見える部分だけに赤をあしらって・・・
ここは通常でしたら胴裏の部分なのですが、あとは白の木綿がついています
八掛けは、ピンクのモスリンで・・・
柄のほとんどの部分には銀箔が施されているのですが、生地が木綿と見間違うような渋さ?なので、派手な感じがしない、ちょっと面白いお着物
半巾の帯は、焦げ茶の地色に、緑の濃淡の細かな柄が織り込まれた、祖母がお出かけのときに締めていた博多・・・
腰がしっかりしているので手先を織り込まずに今風の結び方にしてみました
アンティーク同士の組み合わせにするとお互いが引き合うようで、しっくりと・・・
こんなカジュアルな組み合わせなら、若い方に着こなしていただけそう!?
昔のお着物には、その方のおしゃれに対する心意気が伝わってくるような物が本当に数多く見られ・・・
作る側も着る側も真剣勝負・・・この関係はどこかほかの世界にも共通しているような・・・
熱っぽい?「文売り」を踊ったのが、就職して一年目の初冬・・・
振り返ってみれば稽古を始めて15年が経っていて・・・今から思えばもっとちゃんと稽古していればもう少しうまくもなっていたのでしょうが・・・
その頃、ちょうど歳の近いお仲間3人で名前をそろそろ取ったらどうかとの話が・・・
師匠から名前(名取名)を許されるということは、それなりに認められたことであり・・・やはりすごく嬉しかったのを覚えています
師匠から、「鷺娘」でも「京鹿子娘道成寺」でもどちらでも良いよ、と言われたのですが・・・
実は私にはそれ以前から、いつか名取になったら踊りたいなぁと夢見ていたものがあって・・・「春興鏡獅子」
その数年前、現中村勘三郎丈が「春興鏡獅子」を舞台に初めてかけるということで話題になり、テレビでも放映され・・・
前シテと呼ばれる前半は、お小姓 "弥生"という御殿女中が、獅子の精にとりつかれて、後シテでは勇壮な獅子になって長い毛を振る・・・派手?な変化のある踊り
これを踊るなら、体力のある若いうちでないと無理だ!と、思い込んだら一直線!・・・
恐る恐る師匠にお伺いを立てると・・・「ああ、いいよ」 とすんなりOK ・・・ やったぁ!!!
ということで、もうそれからは「鏡獅子」に関する書物をかき集め・・・
仕事場が御園座の近くあったのも幸いに、そこの演劇図書館に行っては本を借り、会社でコピー(ごめんなさい)
果ては、踊りの神様と呼ばれた、六代目、尾上菊五郎の幻の映像を公開との情報で、京都南座まで見に行ったり、どこかの舞踊会で鏡獅子が出ると聞けば駆けつけ・・・
まだまだ若い、情熱的な?21歳の頃のこと・・・
10月、ここ「和空」のギャラリー展示も衣替え・・・
写真の着物、とてもどっしりしたしぼの、俗に鬼ちりめんと呼ばれているもの・・・
そこに細かい点で輪郭を描く様に松の実?を型染めしたもの・・・
某デパートのリサイクル売り場に、新幹線の時間待ちのわずかな時間立ち寄って、目に入ったのがあまり目にしたことのないような見事な長襦袢!・・すごいなあと思っていると、店員さん曰く、
なんでも、お姑さんの、着物箪笥3棹分、全部処分したいからと持ち込まれたとか・・・
外商の上得意様で長襦袢まで生地から染めさせていたと・・・その特注の(お誂え)のお値段は10万以上だったと・・・
当然 着物も帯もすべてお誂えなのでしょう
着物も数枚残ってますよと言って見せていただいたのが、この着物・・・
あまりの質感と柄のよさに飛びついて?その長襦袢と供に衝動買い!(笑)
家に帰って改めてお品を見て、その価値に気づいた次第でした!
世の中にはお金のかけ方が庶民には理解できないような方もいらっしゃるのだと・・・
織の着物、染めの着物、それぞれよさがあると思いますが・・・
洋服感覚で着こなすには、綿や紬が人気・・・柄もシンプル、色味もモノトーン・・・洋服の延長線上に視点がある気がします
少し着物に慣れたら・・・小紋柄にも是非挑戦していただきたいかと・・・
織の絣柄にはどこか民芸的な感じのするものが多く見られるのは否めないところですが、その点、染めの柄は本当にありとあらゆるものが素材となってデザインすることが可能・・・
無地の着物なら、当然帯をポイントにしたコーディネートを・・・
小紋柄の着物なら、無地の帯にしたり、柄と対比したり同調したりしたコーディネートを・・・初心者から上級者まで幅の広いのが小紋の着こなし
これからお着物を着るにはとてもいい時期に・・・リサイクルの着物をうまく活用して、よい素材のものを個性的に着こなせたら、とても得した気分になり、着物ライフも楽しさが増すというもの・・・
まずは色々、触れて、眺めて・・・あなた色のお着物さがしを楽しんでみませんか?・・・
日中の暑さがぶり返し、秋はどこへ行ったの?と言いたくなるような日和が続いていますが、風はやはり秋・・・
朝の散歩の道すがら、川の土手に目をやれば彼岸花があちこちに・・・
この花を見ると、なぜか不思議に物思う気持ちになってしまい・・・
それはさておき、この浴衣はもう25年ほど前のもの・・・
柄が彼岸花なので、秋口には重宝、稽古の途中でこのまま近くのスーパーまで買い物に行ったり・・・よく見るとずいぶん色がはげてきてはいるのですが、もともとがグレーなのであまり気にもならず・・・
何より何度となく水をくぐっているので糸がやわらかくなっていて、身に吸い付くようにまとわりついて・・・本来の浴衣としての心地よさがあり・・・!
少し?派手になっても捨てられず・・・本当に昔の浴衣は染めも糸も現代ものの比ではなく・・・手間のかけ方が違うのでしょう
日舞の稽古では普段一年中浴衣を使いますのでいつの間にか数も増えていくのですが、着易い浴衣とそうでないもの・・・例えば洗うたびに縮むもの、手入れのしずらいもの、柄が似合わないもの、等はタンスの下のほうになっていき、気がつけば数枚を使いまわして・・・
浴衣の柄は豊富に出回り、お値段もお安いものから楽しめる現代、、真夏以外にもちょっとそこまでのお出かけにはどんどん着ていただきたいな、と思います。その場合、やはり柄の季節感には少しだけ、こだわっていただいて・・・
”彼岸花 もゆる想いに 身を焦がし”
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